ヤワラートの老舗店で舌鼓!絶品『カオマンガイ』と、『スキーヘーンボラーン』


สุกี้แห้งโบราณ スキーヘーンボラーン
古式汁なしタイスキ

何十年も続いているような老舗店で食事してみたくなり、行ってみた。

ヤワラート通りをまっすぐ行くって、「ソイ8」と呼ばれる通りに入る。人の行き交いもほとんどない、「路地裏」という言葉がぴったりな道筋を歩いてゆく。


表通りの喧騒もどこへやら。
しかし、こんな所にも何かがあるのがヤワラート。
路地の奥で、小さい食堂が営業中みたい。


ソイを入って、最初に目に飛び込んでくるのはこのお寺。
特に有名な観光名所というわけじゃないけれど。中国系寺院のようなのでちょっと入ってみた。


中はこんな感じ。3体の金ぴかの仏像が並んでいた。
参拝する時に使う線香などが置いてある授与所に職員らしき人もいたけれど、暇そうにぼーっとしている感じ。
このゆるーい感じがいいのだ。

ひととおり仏像を眺めた後で、本来の目的であるお店へと移動した。


お寺の隣がお目当てのお店で、名前は「タイヘン」という。

路上でコーヒーを売っていた屋台が、お店を構えてレストランとして営業し始めたのが仏暦2463年(西暦1920年)というから、創業してからもうそろそろ100年になろうかという老舗だ。

写真じゃちょっとわかりにくいけど、このお店、厨房と客席が通りを隔てて二つに別れている。
厨房の方に、昔は客席もあったんだろうね。写真にカオマンガイの鶏さんが写っているけれど、そちらが厨房。客席から厨房を撮ってみたら、こうなった。

このお店の看板メニューは、当然ながらカオマンガイ。もちろんこれは食べなきゃだよね。

それから、もう一つ注文したのは、「スキーヘーンボラーン」。

伝統的な、古いレシピで作られた「スキー」が食べたくなったのだ。


始めに来たのは、カオマンガイ。
なかなか渋い見た目!
お皿と、ご飯と、その上にのる鶏肉。シンプルだけどおいしそうに見えるね。なんていうか、「引き算」の美しさ。

味によっぽどの自信があるんだろうな〜。


スプーンで掬ってみると、こんな感じ。スッキリした薄切り。
いいね〜。日本にもカオマンガイ扱っているお店はたくさんあるけれど、お肉をダンっとブツ切りにして出すお店がほとんどな気がする。薄く切っている店でも、切り口自体はブツ切りと変わらない店がほとんどかもしれない。。

でも、それだと食べた時の食感がなんだか肉々しく感じちゃうんだよね〜。

日本で、こういうふうに適度にお肉をスライスして出しているお店は本当に少ない気がする。

カオマンガイって、刺身と同じように切り口で食感(=味わい)が変わる料理だと思うんだけどなぁ。

兎にも角にも、パクッと食べてみると…おどろいた。むちゃくちゃしっとりしていて、柔らかい!!
胸肉だし、多少でもパサパサした感じがあるかな?と思ったらしっとり!!パサパサ感ゼロ!!口の中で、ふわっと鶏肉の味が広がって行く。

流石老舗の味!!

1羽丸ごと、低めのお湯でゆっくりゆっくり火を通さないと、ここまでしっとりフワトロの食感のお肉にはならないだろうね。

もう無言でパクパク食べるしかない〜!!


そして、やって来たのがスキーヘンボラーン。
これも非常にミニマルな見た目。いや〜無駄がない。


具材も非常にシンプル。豚肉と春雨の、パリッと炒まった具合がいいね。パクッと食べると、ふわっと芳ばしい香りが広がって行く。
タイ中華の技法なのかな?パッシーユとかでも先ずは麺を鍋でから炒りにして、焦げた香りを具材に染み込ませるんだけれど、
このお店のスキーヘーンは、その具合が抜群にいいのだ。

香りはしっかり感じられるけど、麺が焦げすぎって言う感じは全くない。絶妙な火加減だな〜。


タレをたっぷりかけて頂いた!!

タレは、きちんとまとまっているんだけど、中に入っている具材の味が一つ一つ感じられるような気がする。
市販のタイスキソースじゃ、こうはいかないよな〜。

何から何まで美味しかった。一人用のスキーヘーンだけじゃなくて、もうちょっとちゃんとした鍋スタイルの「スキー」も食べてみたいね!!

これだけの味わいの名店がしれっと路地裏で眠っているタイランド…。

美味しさのポテンシャルが計り知れない国やな〜〜!!

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2011年、タイ在住の頃にブログを開設。現在は日本に帰国し九州地方に生息中。(実家は京都なので、京都のタイ料理屋を巡るのも趣味。)現在も年に1回はタイに遊びに行き、美味しいものを食べ歩いている。

 

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