カオソーイ巡り旅②メーサイで出会ったタイヤイ族のカオソーイ『カオソーイナムスー』

ข้าวซอยน้ำซู่ カオソーイナムスー
タイヤイ族 レムフーン屋のカオソーイ

バンセーンからチェンライに行って休憩するつもりだったけど、まだお昼の時間を少しまわったばかり。

えいっ!ここは休まずに移動だ!

チェンライで休まずに、メーサイ行きのロットゥーに乗り換えた。

チェンライ – メーサイ間は夕方ぐらいまでなら頻繁にロットゥーが出ている。でも、夕方をすぎると交通手段がなくなるので、帰りがちょっとでも遅れるとチェンライには帰れなくなる。余裕がありそうでなさそうな、ギリギリのスケジュールだ。でも特に大きなアクシデントもなく、国境に辿り着いた。

メーサイの国境。ここに来るのも久しぶりだな〜。でも、風景はあまり変わらない。チェンコーンはラオスとの国境だったけど、こちらはミャンマーとの国境だ。


チェンコーンより、メーサイの方がよっぽど都会。ミャンマー国境タチレクにはそこそ大きい市場があるため、多くの人が国境を行き来して商売しているのだ。ロットケン(手押し車)で移動するおばちゃんは、何を売っているんだろうか。

わざわざここまで来た目的は、レムフーンを食べることだった。レムフーンは、落花生や大豆など、豆で作ったコンニャクのような食べ物、といえばわかりやすいだろうか。タイヤイ族の料理で、食べられるのは北タイの中でも限られた地域だ。ここメーサイの隠れ名物と言ってもいいだろう。

以前この国境に来た時に初めてこの食材の存在を知り、このブログでは屋台で食べたレムフーンを紹介した。せっかくなので、もうちょいちゃんとした専門店で食べたいな〜と思ったのだ。

レムフーン自体はチェンライでもチェンマイでも手に入るようだけど、専門の食事処があるのはここメーサイぐらいなんじゃないかな!


国境のゲートからは歩いていけないこともないけれど、結構遠い。googleマップを見ながらソンテウに乗り込み、適当なところで下車。徒歩でお店を探した。なんとか閉店前に到着!お店の名前は「カーウレムフーン パーナーン」。ナーンおばさんのレムフーンっていう意味やね。(この、〇〇おばさんの[料理名]って屋号は結構多い気がする。


昼飯時は過ぎたので、お客さんはまばら。それでも昼過ぎても営業も続けていて、飯食ってる人もいるというのは、ここが人気店であることの証だろう。

とはいえ、地方にある普通の町食堂って感じ。店内は綺麗だし、落ち着くね〜。


メニューがこちら。流石に専門店。レムフーンでこれだけメニューを揃えているお店はそうないんじゃないだろうか。見慣れない単語が多くしばし悩んでいると、店のおばちゃんから一言。「写真をみて、番号で呼んでくれたらいいわよ。」とのこと。なるほど、わかりやすい!

じっくり見ていると、「カオレムフーン ルアム」というのがあった。(4番)2種類のレムルーン全部入り(合わせ盛り)ということだろう。とりあえずそれを注文することに。

そして、よく見ると…。「カオソーイ ナムスー」という見慣れないメニューもある (6番) 。

なんだ?カオソーイナムスーって。聞いたことがないメニューなので、こちらも注文してみることにした。


まずはじめに着丼したのは、レムフーンルアム。レムフーンがころっとしていて、かわいい感じ。


パクッと食べて見た。味付けはさっぱり、冷やし中華に近いタレ。レムフーンの食感は、う〜〜ん、羊羹とかこんにゃくに近い食材と言えば近いかな?
落花生を炒って粉にしたものが入っていて、いいアクセントになっている。


続いて来たのが、「カオソーイナムスー」。おお〜これがカオソーイなのか。全然違う食べ物やん! 笑
ここではもはや、カオソーイとは「麺料理の上にさらに具をかけたもの」程度の意味でしかない様子。みんなが知っているカオソーイとは、全く異なる食べ物と言ってしまっていいだろう。


まあ、有り体に言えばレムフーンの代わりに白バミーを使った麺料理ってところだろうか。
かろうじてカオソーイっぽいところは、上のピーナッツがポリポリした食感を演出しているところかな。当然カレー風味ではない。
でもこれは…おいしい〜(^^ 日本人の味覚にあった味付けだと思う。

丼二つ、どちらとも食べ終わったのでさて帰ろうか、としたところお店のオバちゃんが話かけてきた。

「おいしかった?」

おばちゃんは、もうひとりの、常連さんらしいヒジャブを被ったオバちゃんと話し込んでいたのだが、その一言がきっかけで井戸端会議に入って一緒に話し込むこととなった。僕がタイ語話すのを見て、「日本人は脳がいいのよね〜。毎日魚食ってるから」と?(DHA?)めちゃくちゃテキトーなことを真剣に言っていた。

せっかくなので、レムフーンのことをいろいろ聞いてみた。

「これって何からできているんですか?」

豆からできているのは知っていたのだけれど、何豆から作られているんだろ?

「え、これ?紫の方は落花生からね。黄色い方はトゥアランタウ(ถั่วลันเตา)ね。」

「うーん、トゥアランタウってなんですか。」

大騒ぎしながらipadまで持ち出しgoogle検索までして説明してくれた。トゥアランタウはえんどう豆だった。

そっかー。紫色が落花生と言うのも意外だし、黄色がさやえんどうというのも意外だな〜。


レムフーンに興味を持っているということが伝わったのか、オバちゃんは大きいお盆に入れたレムフーンを持って来て、「ちょっと食べてみる?」と言ってくれた。

おお〜!NHKの食紀行番組みたいな展開やけど!?コウケンテツかよ!遠慮なくパクッと食べてみると…。

「ああ!かるーく塩味がするんですね!」

「そうなのよ〜。水と、塩を入れて最初から軽く塩味をつけておくの。」

なるほど!レムフーン自体に軽く塩味をつけることで下味になるわけやね〜。パスタとかうどんにちょっと似ているな`。


店の前の食材たちも写真撮影。最後に、カオソーイのことについても聞いてみた。

「あのー、カオソーイナムスーの、『スー』って、どういう意味ですか?」

この質問も、わかるように簡単に説明するのが難しい様子だったけど、タイヤイの言葉で「酸っぱい」みたいな意味だと言っていた。そのまま、スープの味を意味する言葉なのだそう。

スープはそこまで酸っぱくなかったから、恐らく日本の冷やし中華のようなさっぱりした酸味のスープのことを「ナムスー」というのだろう。

「口の中がスースーするスープ」と覚えておこう!!!

仲良くなった記念に、店のオバちゃんとは記念写真まで撮影してしまった。後日、写真はおばちゃんのフェイスブックに送信。

いや〜こういうハートフルな出会いがあることも、旅の醍醐味だなあ。笑

そして、フェイスブックてめっちゃ便利だなあ!

お店の場所と地図

店名: カーウレムフーン パーナーンข้าวแรมฟืนป้านาง
営業時間: 08:00 – 16:00 (毎日営業)
メーサイ国境から、バイクタクシーで7分程度。「ソイ・テーサバーン18」の交差点からなら徒歩3分程度。国境まで行かず、バスターミナルからソンテウに乗ってソイの前で降りると簡単に行ける。

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2011年、タイ在住の頃にブログを開設。現在は日本に帰国し九州地方に生息中。(実家は京都なので、京都のタイ料理屋を巡るのも趣味。)現在も年に1回はタイに遊びに行き、美味しいものを食べ歩いている。

 

2 件のコメント

  • こんにちは。
    以前に何度かコメントさせて頂いております。
    自分もチェンコンのカオソイ、メーサイタラートのレムフーンは食べた記憶がありますが、メーサイに専門店まであるんですね!
    機会を作って一度行ってみたい気がしております。
    今回も詳しい記事を有難うございます^ ^

  • コメントありがとうございます。
    おお!メーサイへ行かれる予定があるのですね。
    こちらのお店、昼営業のみですが私は気に入りました。
    カオソーイ紀行の記事は今後も続きますので、
    よろしければ今後もご覧下さいませ。m(_ _)m

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