「汁無し雑炊」という謎メニューを発見!『カオトムヘーン』


ข้าวต้มแห้ง カオトムヘーン
汁無し雑炊

こういうブログを続けていると、さすがにもう初見の料理というか、「初めて見たこれ!」っていう感じの料理は少なくなってくるんだけれど、まだまだあるんだよね〜これが。奥深いな!タイ料理というのは!!

そんなわけで今回紹介するのは、「カオトムヘーン」という料理。

「バミーヘーン」ならわかる。「汁無し麺」のことだよね。日本でも「油そば」なんてメニューが食べられるようになったから、イメージもしやすい。

でも、「カオトムヘーン」って言うのはなんなんだろ?「汁無し雑炊」!?いやいや、雑炊ってスープとご飯が渾然一体となったもんでしょ。わざわざ汁だけ捨てるなんてことがあるはずもないし??

どういうものなんだろ? 気になる!!

というわけで、実際に食べに行ってみた。


お店の最寄駅は、MRTサムヤーン駅。駅から出て、まず目につくのは「ワット フアランポーン」という有名なお寺。

第3級の王室寺院で、元は無縁仏を供養するために建てられたお寺ということだけれど、境内には色々な種類のタンブンゾーンがあって、なかなか楽しい。このお寺では牛さんが飼育されていて、その牛さんたちに「餌を与える」というタンブンができる。お布施してパックブン(空芯菜)を頂いて、それを牛さんに与えるのだ。無心に餌を飲み込む牛さんたちを見ていると、なんだか功徳を施したような気持ちになってくるから不思議だ。

ひととおり、お寺でのタンブンを済ませた後で、目的地の「カオトムヘーン」のお店へと向かった。ワットフアランポーンから、歩いて5、6分くらいのところかな?


ここだ! お店の名前は、「カオトムヘーン ヒヤヌワット」。屋号で既に「カオトムヘーン」を謳っている。頼もしいお店だな〜。


店内は狭め。街中の、この地域で親しまれているお店って感じだね。周囲の働くビジネスマン?達の昼飯需要を満たしているお店なのだろう。サラリーマンらしきお客さんがちらほらいた。


壁にかかっているメニューを見てみると…。
「私たちのお店では、体にいい食材のみを使用しています。」
その後には、どのような食材が使われているのかと、仕入れ先の市場などが細かく書いてある!!

うーん、これは、かなりこだわっているね!!タイって結構なんでもざっくりしているようなイメージがあるけれど、こういうお店もあるのですよ!

メニューを見てみると、看板メニューのカオトムヘーンの他に、ガオラオルアットムー(豚の血豆腐のスープ)と、ギアムイーなども扱っているみたいだ。

うーん、このラインナップも…渋い!かなり個性的だね〜。

ギアムイーというのは以前にも紹介したことがあるけれど…、バミー、センヤイ、センレック、センミーに続く「第五の麺」とでも言うべきマイナーな麺のこと。コシのないうどんみたいな食感の麺だね。

どこにでもあるバミーとかセンヤイとかは、逆に扱っていないっていうね!こだわりを感じるな〜。笑


オーダーの仕方は、オーダー表にチェックマークを入れて、店員さんに渡すシステム。
タイ語に慣れてくると、いちいちメニュー名を大声で叫ばなくてすむのでこっちのほうが断然注文しやすい。オーダーミスもない。

せっかくだから、と思ってカオトムヘーンとギアムイーを注文したよ。

(タイ語が読めない!でもこの料理興味ある!という方は上の画像を参考に注文してみてね。)


わくわくして待っていると、料理がやってきた。トンっと置かれた器の中には…なるほど、ごはん!

おじやみたいに煮込まれて汁気がなくなったご飯が出てくるのかと思ったら、そうではなくてフツウに白飯だった。その上に、タイラーメンに乗っているような具材が乗っかっている。

なるほどー、これが「カオトムヘーン」か。確かに汁っ気はない。


上に乗っかっているのは、豚ミンチ、つみれ、ガークムー(豚の脂身を揚げた「天かす」のようなもの)など。
本当に、麺料理の具材そのものやね!

でも、これはこれで結構美味しいかも。これって結構新発想なのかも。


パクッと食べてみると…ただの白飯じゃなかった! ご飯には程よい塩味がついていた。
上の具材と一緒に食べたら、なかなか美味しい!ご飯を食べているのに麺を食べているような、ちょっと不思議な感覚にもなった。


一緒に注文したギアムイーはこんな感じ。いやあこれは、非常にオーソドックスなギアムイーやね!。ギアムイー自体が超マイナーな麺料理なので、オーソドックスって言葉が適当かどうかわからんけれども。


きっとこうしてみんな食べるんだろうなぁ。ということで、カオトムヘーンについてきたスープをカオトムヘーンにかけて食べてみた。しゃばっとかけてたべると…当然「カオトム」のような味わいにもなる!これは楽しい。

調べてみると、「カオトムヘーン」はラチャブリー県のダムヌンサドゥアク近くが発祥の料理らしい。この辺りに住んでいた中国人コミュニティの食文化が広がり、独自に発達し作られたのがこの「カオトムヘーンという料理なんだとか。

(2017.12.21追記その後、フェイスブックから「タイのครัวคุณต๋อยと言うお昼の番組で、チョンブリー県のとある市のお店が考え出したと紹介していた」という情報を頂きました。ありがとうございます。)

意外とバンコクから近場の地方料理だったね!

カオトムヘーンを扱っているお店は、ここ以外にも何軒かバンコク市内にあるみたい。見つけたらブログで紹介したいと思う!

参考URL:Silpa-MAG.com「ข้าวแห้งมาจากไหน?」
URL:https://www.silpa-mag.com/club/miscellaneous/article_7710
2017年12月19日参照

お店の場所と地図

店名: ข้าวต้มแห้งเฮียหนวด
営業時間: 月曜日: 08:00 – 14:30 火曜日〜金曜日: 08:00 – 21:00
ワット・フアランポーンから歩いて5、6分の距離。

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2011年、タイ在住の頃にブログを開設。現在は日本に帰国し九州地方に生息中。(実家は京都なので、京都のタイ料理屋を巡るのも趣味。)現在も年に1回はタイに遊びに行き、美味しいものを食べ歩いている。

 

2 件のコメント

  • またマニアックなメニューですね(笑)
    名前から想像したら、一度煮込んだご飯を汁気を絞って出すのかと思いましたが、全然違いますね!
    お茶漬けに近いのかな?
    一度行ってみたいと思います^^

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