アユタヤ名物!絹糸の砂糖を使ったお菓子『ロティーサーイマイ』

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โรตีสายไหม ロティー サーイマイ
絹糸砂糖のロティー
タイの市場でたまに見かける、ちょっと独特なお菓子。ロティーサーイマイ。
「サーイマイ」というのは「絹の糸」という意味。ロティーサーイマイは砂糖をロティーに包んで食べる料理なんだけど、その砂糖がちょっと独特で、綿菓子にも似た、細長い糸のような形をしている。

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この糸状の砂糖と、ロティーでワンセット。だいたい35バーツぐらいかな?

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自分でこうやって包んで…

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完成!!
糸状の砂糖の食感も独特だし、自分で包んで食べるのも楽しい。綿菓子みたいに食べ飽きることもないし、大好きなお菓子のうちの一つだ。
この写真はチョンブリーにいたときに近くのデパート前の出店で売ってたのを見て買ったものだけど、実際本場として有名なのはアユタヤ県。(正確にはアユタヤ県プラナコーンシーアユタヤー郡が発祥。)
アユタヤに行った時も、このお菓子のお店をあちこちで見かけた。

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どどんと大量に売っていた。
ロティーの作り方もちょっと変わっている。片手に生地をガッツリつけて、鉄板に擦り付けるようにして焼く。

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…衛生的にどうなんよ!?という気もしないでもないけど、どこに行ってもこの作り方。
普通のロティーみたいに油まみれにしないところがミソなのかな?
中身の砂糖のほうは、どうやって作るんだろ?とずっと疑問だったんだけれど、探してみるといくつかYOUTUBEに動画が上がっていた。

かなり独特の作り方やね!!(゜_゜)
煮詰めた砂糖を何度も伸ばして束ねることで、糸のように細くしていくんだ。
中国の手打ち麺作りにも通じるものがあるね。
砂糖を伸ばす作業は日本やその他地域の飴細工にも似ているし、
最後に伸ばしてさらに細くなると、綿菓子にもちょっと似た感じになる。
予想以上に熟練を必要とする、タイ独特の製法だった。
ロティーサーイマイの出目は比較的はっきりわかっていて、このお菓子が登場したのは1970年ごろのアユタヤ県プラナコーンシーアユタヤー郡。バンピアさんという人がこのお菓子を売ったのが始まり。
バンピアさんのお家は大家族で、11人の兄弟がいた。なので子供のころから独立してチョンブリー県の砂糖菓子屋で働いていた。
そこのお菓子屋はロティークローブ(揚げたロティーに砂糖をかけて、芋けんぴみたいにしたお菓子)などを作っていたんだけど、煮詰めすぎて固くなった砂糖が余ることがあった。バンピアさんはそこに水を少し足して、温めなおして揉んだり引っ張ったりして砂糖を柔らかくできないかと試行錯誤していた。
この「砂糖が柔らかくなるように水を加えて何度も引っ張る」という作業を何年も繰り返しているうちに、その過程の中で砂糖を糸状にする技術を習得していったという。
アユタヤに戻ったバンピアさんは、その後ロティーサーイマイを売り出した。初めはお菓子を木箱に入れ、自転車に乗って売り回っていたんだけど、結婚してからはお店を構えて売るようになった。それがロティーサーイマイの発祥らしい。
うーんすごい!砂糖菓子職人としての技術の下地があって、そこから全く新しいイノベーションをうみだしたわけやね~! タイにもすごい人がいるもんだなぁ。
ちょっとお店の名前はわからないけど、たぶん今でも有名店なのだろう。アユタヤ行ったときはこのお店で買ってみたいなぁ。
今回参考にしたサイト:(タイ語サイト)
โรตีสายไหมอยุธยา「ประวัติและความเป็นมาของโรตีสายไหมอยุธยา」2015年3月1日参照

SMART SME CHANNEL「ความเป็นมาของ โรตีสายไหม」2015年3月1日参照
※書かれている内容はどちらも同じです。
※ロティーサーイマイの発祥についてもっと詳しく知りたい方は、リンク先の記事をご覧ください。

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2011年、タイ在住の頃にブログを開設。現在は日本に帰国し九州地方に生息中。(実家は京都なので、京都のタイ料理屋を巡るのも趣味。)現在も年に1回はタイに遊びに行き、美味しいものを食べ歩いている。

 

4 件のコメント

  • すごい人がいたもんだ。独学でこんな技を極めたのかー。
    わざわざ店まで来てくれてありがとうね!!
    感謝・感謝。またいつか!

  • ルーモア美味しかったです!!
    トンガ料理食べられなくなるのは残念ですけど、またいつかみんなで集まって作って食べましょう!!(^o^)

  • 初めまして!
    タイ料理で検索した時にたまたま記事を読んで、すごい面白くて、過去ログからいっきに全ての記事を読ませていただきました!
    アユタヤに住んでいた事があるので、ロティーサーイマイも時々食べてましたが、出目や、あんなワイルドな作り方である事は知りませんでした(笑)
    しかし、一番気になったのは別記事にちらっと書かれてた「メンダー味のナムプリックヌム」です…
    本物を使ってるのでしょうか?(^_^;)

  • ジュンヤさん
    コメントありがとうございます!
    ブログを書くというのはけっこう孤独な作業なので、「おもしろかった」と言われると俄然やる気が湧いてきます。^o^
    これからも少しずつではありますが、記事を更新していきますんでよろしくお願いしますねー
    メンダー味のナムプリックヌムですが、残念ながらその時は普通のを買っちゃったので試さなかったんです。 メンダー(タガメ)は、タイではよく使われる食材で、料理の風味、香りづけによく使われます。メンダー味のナンプラーとかもありますよ。顔1(うれしいカオ)
    次、タイに行った時、機会があったらメンダー味のものを買ってみますね。(^o^)/

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